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子供についつい口出ししてしまう。(百聞は一見に如かず)

子供には、やって見せよ。させてみよ。

子育てしているとよく聞きます。こういったニュアンスの話を。

よく聞く言葉だからなのか、文章としてはどういった意味なのか理解しているんだけど、実は結構難しいですね。行動する前に、口で教えてしまいそうになるからです。

私もついつい、忙しい時や時間が迫っている時などは特に。

子供より先回りして口出ししてしまい、子供に嫌な顔されたりしましたね・・・。

危ないことは先に言葉ありきだけど、言葉が先でなくてもいい時は結構あります。

させてみないと分からないこともあります。

・百聞は一見に如かず

これは、父からそう教えてもらってきたのだなと、私が親になって気づいたことです。

ひとつ、よくわかるエピソードがあります。

ずっと幼い頃ですが、お空に浮かぶ雲に乗ってみたいとまだ純粋にアニメのようなことを信じていた頃です。

当時、アルプスの少女ハイジとか、ドラえもんとか、雲に触れるアニメのシーンを観たことがあったので、思っていました。絶対にふわふわで気持ちいいのだと。

父に、「いつか雲に乗ってみたい!」と話していたのを自分自身覚えています。そんな幼い頃の話を、今でもはっきりと覚えているのには理由があるのです。

父はアクティブな人で、山登り、スキューバダイビング、海水浴、キャンプ、釣り、スキー、カメラ、木工など、とにかく動くことが大好きで、よく家族で色々なところに連れて行ってくれました。

ある日、山登りに家族で行くことになりました。

山登りしやすい服装、靴、リュックを装備。

そしてまだ暗いうちから家を出発。これが非日常的で、子供としても本当にワクワクしました。


山では、長い道を歩くのに疲れたらピーナッツ飴を一粒もらい、頑張って登って行ったのを覚えています。

弟は私よりも小さいから時々父が抱えたり頑張って歩いたり。どれくらいの距離だったのかは分かりませんが、子供心には長く歩いたように感じています。

その時に、白いモヤが色濃く広がる美しい風景に出会ったのです。

まるで絨毯のように広がっていて、とっても綺麗でした。

そして父が言います。

「そら(私)。これが雲や。」

「え?」

「乗ってみたら。」

「えっ、これ雲なの?!雲の上まで来ちゃったの??」

父、ニヤッとして、一言。

「そや。」

もう本当に興奮して、雲に足を踏み入れましたが、まあご想像の通り、雲に乗れるはずもなく。

そこで初めて雲の正体を知りました。(後に小学校の授業で、水蒸気の集まりだと学び、あの時の体験と繋がります。)

確かに雲に乗れないことを知った時は衝撃的でしたが、それよりも実際にこの目で、雲を間近に見れたことが大きかったです。

父は、雲が出ている日を狙って連れて行ってくれたのか、いつも通りアクティブに行動した結果、雲が目の前にあったから、私との会話を覚えていて教えてくれたのかは分かりませんが、私は狙ってのことだと信じているのです。

あのニヤッとした顔が物語っているように思えます。

それに雲がなかったらなかったで、きっと楽しく登山する人だからです。

まあそんなこんなで、それからは、山に雲がかかっているのを見るたびに思い出します。

・自分がしてもらって嬉しかったことを、子供にしてあげる。

そういった父の行動が当たり前だと思っていたけど、今、自分が親になってみて、なかなかできることではなかったと改めて知ったのです。

確かに、あれは口で言うより、連れて行ってもらって実際見て触れて。

一瞬で理解できたなあ。と思い出すと、私もこんな風に行動で子供にたくさん体験させてやりたいなと思ったのでした。

子供の求める答えをすぐに教えるのではなく、何か方法はないか、ヒントはないか、一緒にみようか。そんな風に親も楽しめたら、最高ですね!

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